人から向けられた無関心以外の全てのものが私を私足らしめているとして、その私であればきっと全ての無関心の海さえも泳ぎ切れると思えるほどの自信、以外のものに飲まれる夜に、果たして人は人足り得るか。私があなたを求める夜に、あなたが違う誰かを求める夜に、果たして私はそんなあなたさえ受け入れる準備が出来ていたか。自己卑下という毒が世界に蔓延し、私は私に求められず泣いていた誰かに無関心になる。伝染する毒。自己肯定感の自家発電なんて出来ないから、私達は自己肯定感という言葉を灯そうとして彷徨っているだけ。私に向けられた全否定が私の存在の全肯定の上に成り立っていて、そう、思えるか思えないかの瀬戸際から海が溢れ出す。自己卑下という名の毒の海。私の苦しみは私だけが苦しんでいて、世界で私だけが苦しんでいる私だけの苦しみがいつの間にか世界の苦しみの全てになっていた。それは正しい在り方だよと、私は私を許せなくて、そして、だからこそあなたを、許せなかったのか。否、許されなかったあなたを許したくて。否、あなたを許せない私を許したくて。否、あなたを許せない私を許せなくて。否、私は私を許したくて、あなたにもあなたを許して欲しくて。そして、無力なら、せめてあなたの苦しみを、私も苦しんでいるつもりになっていたかった、だけ。そしてそんな自己卑下が、あなたも私も不幸にしていく、だけ。私が幸せになろうとすることが、あなたを幸せにすることに繋がると、もはや信じるしかないという恐ろしいほどの幸福も、共に分かち合えないなら無意味だ。
how to being as a human 自己卑下という毒(2)

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